自分流の分析

 2008年1月20日


 社会現象を自分流で分析するにはどうしたらよいか。

 第一に、特徴を比較してタイプ分けし、それぞれのタイプに自分流のネーミングをしてみることである。 この点で参考になるのが、鈴木孝夫慶応大学名誉教授(言語学)である。彼は、 日本文化と外国文化を比較するとき 、次の3つの意識が日本人の中に存在するという。(『日本人はなぜ日本を愛せないのか』(新潮選書 2006年)

@蜃気楼効果
  外国文化が素晴らしいと思いこれにあこがれる。
  実際に外国文化が優れているとは限らない。
  日本人は、外国のものをすぐ美化したがる。

A醜いアヒルの子コンプレックス
  日本に対する否定的な評価をする。

B海の持つ半透膜効果
  外国文化の輸入ばかりして日本文化を輸出しない

 独自のネーミングを考え出す。そうすることによって「違い」を見つけだす眼力が養われる。「団塊の世代」「フリーター」「ニート」「負け犬」(30代超・子供を持たない未婚女性)など、今まで呼び名がなかったものに名前がつけられ、光が当てられた例は多い。

 第二に、「もし〜がなかったら・・・」と想像力を働かせることである。「もし○○が××だったら」と置き換えてみるのもよい。いろいろ面白い発想が浮かぶ。

 第三に、なぜそんなことをするんだろうと、根本的な問いかけをしてみるのもよい。世の中で当たり前に行われていることにあらためて疑問を投げかけてみる。社会現象を新しい角度から見られるようになるかもしれない。


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